ホームページ運営の際、SEO対策の観点からサブドメインの利用を検討することがありますが、「効果があると聞いたことがあるけど、詳しくはよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
さらに、「独自ドメイン」や「サブディレクトリ」など似た言葉と混同してしまうことも少なくありません。
そこでこの記事では、サブドメインの基本的な仕組みや特徴から、使用する際に知っておくべきメリットとデメリットについて、わかりやすく解説していきます。
もくじ
◆ サブドメインとは?
サブドメインとは、「独自ドメイン」を細かく分けるために自由に設定できるドメイン名のことを指します。まず、ドメイン(domain)とはインターネット上でコンピューターやネットワークを特定するための文字列で、簡単に言うと“インターネット上の住所”のようなものです。
ドメインには種類があり、「.(ドット)」以降の「org」「jp」「com」などをトップレベルドメイン(TLD)と呼びます。
ホームページを公開する際には通常、独自ドメインが使われます。独自ドメインとは、ユーザー自身が任意の名前を設定して利用できるドメインです。一方、サブドメインはこの独自ドメインをさらに分割し、特定の用途ごとに設定するものです。
例えば、「○○○.com」という独自ドメインを持つ場合、「□□□.○○○.com」のように先頭に文字列を追加することで、用途別にドメインを分けることができます。これにより、1つのドメインを複数の目的に対応させることが可能になります。
◆サブディレクトリとの違い
サブドメインに似た言葉に「サブディレクトリ」というものがありますが、これはサブドメインとは大きく異なる仕組みです。
サブディレクトリも独自ドメインを分割して使う方法の一つですが、サブドメインとは異なり、完全に独立したホームページを作るものではありません。サブディレクトリは、メインサイトの下層ページとして扱われ、独立性がないのが特徴です。
具体的には、サブディレクトリは「/(スラッシュ)」を使って独自ドメインを区切ります。たとえば、独自ドメイン「◯◯◯.com」がある場合、「◯◯◯.com/abc/」がサブディレクトリになります。
サブディレクトリはメインサイトの一部として評価されるため、そのクオリティがサイト全体の評価に影響します。良質なコンテンツであればメインサイトの評価を高めますが、逆に低品質な内容だと評価を下げるリスクもあります。
◆ サブドメインのメリット・デメリット
サブドメインのメリット
ホームページを複数運営すると、その分ドメイン取得費用や管理の手間が増えます。しかし、サブドメインを活用すれば、1つの独自ドメインを目的別に分けて利用できるため、コストを抑えることが可能です。
コスト面では、独自ドメインよりもサブドメインやサブディレクトリの方が経済的で手軽です。たとえば、テーマが異なるホームページを運営したり、各ホームページを個別にブランディングしたい場合は独自ドメインを使うべきですが、そうでない場合はサブドメインやサブディレクトリの利用を検討するとよいでしょう。
さらに、サブドメインやサブディレクトリは、独自ドメインの評価をそのまま引き継げるため、メインサイトの評価を活かしつつ運営を始められるというメリットもあります。
サブドメインのデメリット
サブドメインにはいくつかのデメリットがあります。まず、メインサイトの評価が低い場合、その影響がサブドメインにも及ぶ可能性があります。また、検索エンジンは各サブドメインを個別に評価するため、評価が分散してしまい、検索順位が上がりにくくなることもあります。
さらに、サブドメインの1つが検索エンジンからペナルティを受けると、他のサブドメインにもその影響が及ぶ場合があります。これは、SEO対策を行う際に注意が必要な点です。
加えて、SSL証明書にかかる費用もデメリットの一つです。近年ではSSL証明書は必須ですが、サブドメインでは独自ドメインに比べて証明書の費用が高額になることがあり、サブドメイン単位で追加のコストが発生します。
これらを踏まえ、導入時にはメリットだけでなくデメリットも考慮することが大切です。
◆まとめ
今回はサブドメインについて解説しました。
ホームページを作成する際は、「独自ドメイン」「サブドメイン」「サブディレクトリ」の3つから選べます。分野が異なる場合は独自ドメイン、コストを抑えるならサブディレクトリやサブドメインが適しています。
分野やテーマがメインサイトと異なる場合はサブドメイン、メインサイト内の一部として扱うならサブディレクトリが自然です。ただし、最適な選択肢は運用目的やサイトの構成によって異なります。
ホームページのテーマや内容、規模を考慮し、最適なドメインを選びましょう。