Googleは2024年2月8日に、「Gemini Ultra 1.0」の提供開始やGeminiアプリのリリース、さらに同社の生成AIモデル・サービスの名称を「Gemini」に統一することを発表しました。それに伴い、これまで「Bard」という名称で提供されていた対話型AIサービスも「Gemini」に変更されました。
本記事では、Google社が開発した先進的なマルチモーダル大規模言語モデル「Gemini」の特徴や使い方、料金プランについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
もくじ
◆「Gemini」とは?
このAIはマルチモーダルであり、複数の異なるデータ形式(モダリティ)を同時に処理できます。テキスト、画像、音声、動画、コード、数値など、多様な情報を理解し、文章の作成やリストの生成、さらには画像の作成も可能です。
GeminiはGoogleのAIモデルの中でも特に柔軟性が高く、データセンターからモバイルデバイスに至るまで、さまざまなプラットフォームで実行できるという特長があります。
2023年12月6日に発表されて以降、すでに最上位バージョンのリリースや新バージョンへの更新が行われ、急速に進化しています。このAIモデルは、OpenAIのGPT-4と並ぶ競争相手として注目を集めています。
◆「Gemini」でできることは?
Geminiは自然言語での対話が可能で、ユーザーの質問に答えたり、プロンプトに基づいたタスクを処理するチャット形式の機能を持っています。具体的には、以下のような機能を提供しています。
- 文章やリストの作成
- 情報の検索
- アイデアの発想支援
- 画像の認識、解析、説明
- テキストの要約、翻訳、校正
- 論文や数学の問題の解説
- 音声入力の処理
- 画像生成
- コードの生成
- Googleアプリとの統合
◆chatGPTとの違いは?
Geminiの最大の特徴は、何といってもそのマルチモーダル機能です。テキスト、画像、音声、動画といった異なるデータ形式を処理し、理解することが可能です。この機能により、複数のデータタイプから同時に情報を引き出し、視覚的な手がかりやテキスト情報を組み合わせて応答を生成するなど、より複雑なタスクをこなすことができます。
一方、ChatGPTはテキストベースの処理が主な強みですが、2023年9月に発表されたGPT-4Vにより、マルチモーダルタスクも扱えるようになりました。しかし、内部の実装については詳細が公表されておらず、既存技術の組み合わせでマルチモーダルを実現している可能性があります。
それに対し、Geminiはマルチモーダルな情報処理を根本から設計に取り入れており、トレーニング段階からマルチモーダルデータを使用して学習させています。これにより、入力から出力まで、ネイティブにマルチモーダル情報を取り扱えるモデルとなっています。
◆まとめ
今回はGeminiについてご紹介しました。優れたマルチモーダル機能を備えたGeminiには多くの可能性が秘められており、さまざまな分野での活躍が期待されています。
ChatGPTの登場以降、AIツールは飛躍的に進化を遂げています。最先端のAI技術を理解しておくことで、業務効率の向上や日常生活での生産性の大幅な改善にもつながります。